2021.04.29 , 理念研修
「企業理念の浸透」と両輪であるべき考え方とは?(理念研修)
過去3回のブログで、企業理念が浸透すると、組織や個人に どのような変化が起こったのか、書かせていただきました。 ―――― 3回目:企業理念のシンプルな本質とは何か?(理念研修の根底にあるテーマ)
―――― では、企業理念だけで、会社は発展するのでしょうか? もちろん、理念が浸透しただけでは組織は発展しません。 「論語と算盤」 という言葉が昔からあるように。 理念と同じくらい重要なもの、 商売をする上では、「戦略戦術」が必要だと考えています。 「理念と戦略戦術は両輪」 多くの企業では、戦略戦術を立てて事業を推進していきます。 しかしながら、戦略戦術通りに上手くいかない状況に陥ることが、 圧倒的に多いわけです。 ■ 戦略と戦術だけだと・・・ 例えば、4月の年度初め、全社会議にて社長が話し始めます。 今季の売上目標、それを達成するための戦略と戦術を語っています。 それを聞いて、社長に近しい社員数名は、 真剣に話を聞いています。 また一部の社員は、頑張って話を聞こうとしますが、 なんとなく内容にピンと来ていません。 また一部の社員は、途中から話を聞いていません(笑) 3か月後、全社会議で真剣に話を聞いていた社員ですら、 目の前の仕事に忙殺され、戦略戦術を忘れかけています。 お恥ずかしながら、僕自身も20代の頃は、 「話を聞いているフリ」でした。 会社の売上目標や、戦略戦術を自分事化できず、 当事者意識が持てていなかったのです。 もちろん、優秀なマネージャーの方は、 メンバーに浸透するまで、何度も何度も戦略戦術について話をします。 凡事徹底です。 しかし、戦略戦術のその先には、理念の実現があることを 念頭においてないと、 「何のためにこれをやっているんだっけ?」 と、どこかでモチベーションが低下することもあります。 そこで、戦略戦術の両輪である、理念の浸透が必要なのです。 ■ 戦略戦術と理念は両輪 理念が浸透していると、戦略戦術への全員の当事者意識が高まります。 ・何のためにそれをやっているのか ・最終ゴールは何なのか が明確になるからです。 また、 戦略戦術を遂行していく中では、日々、多くの意思決定が発生します。 例えば、 Aプラン:利益は10%低下するが、顧客満足度が30%高まる。 Bプラン:利益は10%低下するが、顧客に真新しい価値を提供できる。 どちらの選択をするべきか、ここで理念が判断を後押ししてくれます。 「顧客満足」という言葉が理念にあれば、Aプランでしょうし、 「新しい価値の提供」という言葉が理念にあれば、Bプランでしょう。 そして、そのような理念が浸透してなければ、 「Aをやろう!」 「Bをやったほうが良い!」 といった意見に分かれ、最終的には、 「利益が10%低下するプランなので、AもBも却下」になるかもしれません。 組織は常に選択と意思決定の連続なので、 戦略戦術の独自性を高めてくれるのもまた、理念だと感じます。 ■ 戦略戦術と理念が両輪の企業事例 戦略戦術の遂行と、理念が一致したとき、 世の中を変えるようなビッグビジネスが生まれていると感じます。 例えば、有名なユニクロの理念は、 「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」 ですが、ユニクロの戦略戦術は、この一言を体現するように、 取り組まれてきたように見受けられます。 『服を変え』 ・フリースの大ブレーク ・ヒートテックやエアリズムなど機能性インナーの開発 『常識を変え』 ・SPA業態 ・リーズナブルでありながら、銀座の一等地に旗艦店 『世界を変えていく』 ・積極的な海外進出 ・虎視眈々とアパレル売上世界一へ このようにわかりやすいです。 僕が子供の頃、ユニクロは地元長崎の郊外、ロードサイドにある大きな洋品店、 のイメージでしたが、 2021年2月、とうとうアパレル業界ランキングで、世界一になっています。 戦略戦術と理念の両輪こそ、組織を飛躍させてくれるのだと学びました。 児玉達郎 ―――――――――――――――――――――――― 弊社が提供している研修サービス、「理念研修」は、 クライアント様のご要望に合わせ、 研修回数、ご予算、など柔軟に対応しております。 他社の理念浸透事例、学術的背景などをインプットしていただきながら、 ディスカッション、グループワーク、ケーススタディなどを行い、 組織に理念が浸透するよう、導きます。 ご興味ありましたら、お気軽にお問合せくださいませ。
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